
連休中に映画「テルマエ・ロマエ」を観にいきました。
元々原作を読んでいたので、「これをどう実写化するんだろう?」
と興味津々。古代ローマ人なのに、メインキャストは日本人だし(笑)
以下、多分にネタバレ。
映画前半は、ほぼ漫画1巻をテンポよくなぞっていきます。
浴場設計技師をクビになったルシウス(阿部寛)が、ローマと行き来。
現代日本の銭湯、一般家庭のお風呂、メーカー展示場、鄙びた温泉旅館、
湯治場(オンドル)、熱帯ワニ園、野外露天風呂…
こまかーいエピソードも丹念に拾っていて、笑いが絶えません。
で、ローマにもどって一躍人気浴場設計技師となったルシウスが、
やがて皇帝とその周辺に関わってくるところも同じ。
漫画と異なるのは、現代日本にタイムスリップするごとに、
温泉旅館の娘で漫画家を目指すも、漫画家への夢に自信をなくして帰郷、家業も傾いてて見合でも…という真実(上戸彩)が遭遇するところ。
真実は運命を感じちゃってラテン語を猛勉強、話せるように(笑)
で、あろうことかルシウスと一緒に古代ローマへ行っちゃいます。
恋人だったアンティノー(美少年!)を亡くし、気分落ち込み気味の
皇帝・ハドリアヌス(市村正親)から後継者に指名された、
女たらしのケイオニウス(北村一輝)と、
それに不安を抱く皇帝側近アントニヌス(宍戸開)との間で、
歴史を知ってしまったルシウスはどうする?というお話。
途中からちょっとだけシリアス風味も加えて、飽きさせない構成です。
ツッコミどころは多々あって、
例えば「そんな簡単にラテン語できるか!」とか、
「『涙』がキーワード(映画オリジナル)なのは安直じゃない?」とか、
それはもう随所にあるのだけれど、映画としての面白さは変わらない。
漫画を実写化するにあたっては、原作をそのまま撮ったからといって、
いい映画になるわけではないので、その意味で頑張ったな、と思います。
映画ならではの仕掛けだな、と思ったのが言語問題。
古代ローマでは、全員日本語を喋っています。
一方、ルシウスが現代日本に来た際は、ルシウスはラテン語を喋り、
画面には字幕が出てきます。(ほんとにこんな発音かは分からないけど)
では、ラテン語を猛勉強の末習得した真実がルシウスと共に、
古代ローマにタイムスリップしたときはどうするの?
基本的に、真実はラテン語で会話しているはずなのですが…
なんとスクリーン右上に、「BILINGUAL」の文字が!
それから、実はすごいのが音楽。
とにかくもう、オペラの名曲が全編流れまくりです。
1. 裏切り者め!(歌劇「アイーダ」第3幕より)
2. 女心の歌(歌劇「リゴレット」第3幕より)
3. ラシーヌ讃歌
4. 急いで、起きて、マーリオ!マーリオ!(歌劇「トスカ」第3幕より)
5. 怒りの日(レクイエム 第2曲より)
6. 私の苦しみをお憐れみください(歌劇「アイーダ」第2幕より)
7. みいつの大王(レクイエム 第2曲より)
8. 星は光りぬ(歌劇「トスカ」第3幕より)
9. 幼い黒人奴隷たちの踊り(歌劇「アイーダ」第2幕より)
10. きたれ、なんじの髪に月桂冠を(歌劇「アイーダ」第2幕より)
11. やがて来る自由の日(歌劇「西部の娘」第3幕より)
12. ある晴れた日に(歌劇「蝶々夫人」第2幕より)
13. 誰も寝てはならぬ(歌劇「トゥーランドット」第3幕より)
14. 歓喜の日が明けた(歌劇「ドン・カルロ」第3幕より)
15. 祖国とこの聖なる地を(歌劇「アイーダ」第2幕より)
16. 祖国に栄光あれ(歌劇「アイーダ」第2幕より)
ううむ、贅沢すぎる(笑)
しかも、コミカルなシーンで朗々と流れてたりするものですから、
余計に笑いたくなってしまうという。
原作を読んだことのない私の両親も、別の日に観に行ったのですが、
「あー面白かった!」と言って帰ってきましたよ。
ぜひ、ご覧になってみてください。
すべての風呂はローマに通ず。