2013年1月25日(金)、朝から(正確にいうと前日真夜中から)Twitter、テレビ、スポーツ紙を賑わせた「チャゲアス復活」の文字。解散してたわけじゃないから、「復活」じゃなくて「再始動」ですよ、と突っ込みつつも私もお祭り騒ぎにすっかり便乗してしまっております。
忘れもしない2009年1月9日、Yahoo!のトップページに躍った「チャゲアス解散」騒動の文字。月末には事務所から公式に「無期限活動休止」が発表されました。先立つこと2007年12月24日のalive in live@代々木第一体育館公演を最後に、ソロとして活動していた2人からの突然のコメント。当時の私のブログを読み返すと、結構なショックを受けたことが分かります(笑)
何がショックだったかというと、やはりファンより先にマスコミに煽られた報道をされてしまったこと。面白おかしく書きたてたところも多く、別に2人の個人的な仲が悪くなったわけではないことを十分に知っているはずの私たちも、ざわざわしていましたよね。それから、今まで何度もチャゲアス→ソロ→チャゲアス、の活動をしていたのに、あえて「無期限活動休止」と宣言されたことも大きかった。もう2度と2人で歌わないんじゃないかって。
そんな当時のこと、今回のソロツアーROCKETでASKAさん本人が結構詳細に語ってくれています。チャゲアスとしての活動がいっぱいいっぱいになってきた、もうやり尽くしてしまった気がした、と。そんな彼らの迷いは、当時のツアーDOUBLE辺りで何となく私も感じていました。ライブのクオリティは相変わらず高かったし、ものすごく盛り上がるんだけど、この後しばらくソロ活動するんだろうな、と。同年、アンプラグド形式でまわったツアーalive in liveの最終公演は、それはもう神がかったもので美しかったです。けれどその時には、「「これがチャゲアスで歌う最後なんだな」と思いながら1曲1曲歌っていた」、とASKAさん。だからあれほどの素晴らしいライブだったんでしょうね。
その後1年少々を経ての「無期限活動休止」の結論。そこに至るまでの話し合いの中には、「いつ活動を再開するか分からないのに、ファンクラブとというものを残してファンを繋ぎ止めておくのは誠実ではない、全部ばらして一から積み上げよう」ということで、一旦はチャゲアス解散、ファンクラブ解散の方向で進んでいったそう。でも、一番最後の会議で、「オーディエンスの顔が浮かんだんだよね。1回だけ、皆に甘えようぜ」となりCHAGE and ASKAという母体を残したままでの活動休止宣言に変更となったのです。ところが、途中だけがマスコミにすっぱ抜かれて「解散」報道に。今回のステージMCでは、「相当ダメージを受けた、今でも傷が残っている」と言っていました。私たちがショックを受けた以上に本人もショックだったんだろうな。
そして、お互いがソロとして精力的にツアーやリリースをしていく中、次第に「いっぱいいっぱいだった所に、穴ぼこができてきた」。独特の表現ですが、チャゲアスへの向き合い方に余裕ができたということなんでしょう。
当時、こういったことを話せなかった2人の不器用さには相変わらずだなー、と笑っちゃいます。でも、4年経って直接聞くと感慨深いものがありますね。
さて、私は4年間、それなりにChageとASKAの活動はウォッチしてきました。Chageさんの活動はチャゲアスではできないものばかり。生き生きとして楽しそうでしたねー。一方のASKAさんはセルフカバー2枚、洋楽カバー1枚とカバー尽くしの3年間。合間にソロツアー2本、新宿厚生年金会館閉館10daysや夏フェス等の出演。で、さすがに途中で私飽きてきまして(笑)
「無期限活動休止」の最初の衝撃が過ぎると気持ちも落ち着いて、別にずーっとソロ活動でもいいよ、本人が充実してるのが一番、むしろ死ぬ気でやってこい!と見守っていたんです。が、こうもカバーばかりだと…ね。私は「一番好きなのは新曲」派なので、ツアーのセットリストのマンネリ化が合わなかったんだと思います。ソロツアーFACEsでは初めて「…声はすごいしライブのクオリティ高いんだけど、うーん」と感じ、これはまずい、少し距離を置こうとシマウマに傾倒した次第(爆)
それが「お、これは違うかも」と感じたのが1年前のイベント「ASKA CONCERT 2012 昭和が見ていたクリスマス!?」です。その際の感想はこちら→
http://daybreak825.blog55.fc2.com/blog-entry-623.htmlなんと待ちに待った新曲が2曲!そうして、夏には7年ぶりのオリジナルソロアルバム「SCRAMBLE」のリリースが決まり、実際にこのアルバムは素晴らしい作品だったのです。これを引っさげてのツアーROCKETは盛り上がるだろうなあ、と予想したとおり、札幌&旭川は楽しかった!3.11をきっかけに、明らかにASKAさんの中で楽曲制作の何かが変わったと思う。
贅沢なことを言わせてもらえば、もう1枚オリジナルソロアルバム&ソロツアーをやってからのチャゲアス再始動でも良かったかなと感じるわけですが、今回のツアーROCKETでのASKAさんのスッキリした顔を見たら、「ま、いっか」となっちゃいました。例えていうならば長年悩んでいた○秘が解消されたみたいなんだもん(爆)
2009年の「解散」報道→「無期限活動休止」でファンがざわついていた直後にリリースされた「L&R」という楽曲があります。ASKAさんいわく、この曲を発表してから、「(不安の声や批判が)ぴたっとやんで、頑張ってくださいと応援に変わった」とか。確かに私も、これがASKAさんなりの決意表明なんだなと当時思いました。胸に刺さる歌詞ばかりなんですよね。
♪見通しは悪くはない 風は吹いている
オレがわかる オマエをわかる
ちっぽけな言葉の刺は 歩けば落ちる
♪ひとつひとつは 両側のど真ん中
すべてを受け止めたい
♪決断の片隅で揺れる 時計の振り子さ
♪“時間は過ぎて行く”って 少し違う気がする
“時間は消えて行く” ここから先は
オマエはLを行く オレはRを行く
いつかまた並んだら Love & Rollさ
「残り時間」というものを意識したときに出てきた答えがチャゲアス無期限活動休止だったならば、「好きなようにやんなさい」とファンは受け止めた。だけど、「いつかまた並んだら」が実現することは、こんなにも嬉しい。今回のチャゲアス再始動、来年の夏(36年目)で終わり、またソロ活動かもしれません。でも、いいんだ。やりたいことをやれてる2人が好きなんだから。